様々な種類のシジミ

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シジミの種類

今や、肝臓の守護神ともいわれるシジミ。実は日本には三種類が生息しているのはご存知ですか?この記事では知る機会の中々ないそれぞれのシジミの特徴について解説していきます。

ヤマトシジミ

ヤマトシジミとは淡水と海水の交わる汽水域と呼ばれるエリアに生息する直径15ミリ程度のシジミです。黒っぽい色合いに艶のある光沢が特徴の貝で、日本のシジミ漁の99パーセント以上を占める種類です。植物プランクトンを主食として環境変化の激しい汽水域でも強い適応力で繁殖し、2年~7年程度かけて成長していきます。近年では健康食品の成分としての需要も増えており、単価が値上がりする傾向にあるようです。

セタシジミ

セタシジミは濃い茶色に光沢のある艶が特徴的な琵琶湖に生息する固有種です。ヤマトシジミに比べて殻が厚く、身にコクがあり、滋賀県では古くからみそ汁やしぐれ煮などの材料として食べられてきました。昭和40年ごろには琵琶湖の岸辺にも生息していましたが、水質環境などの悪化によって年々、漁獲量が低下しており、平成19年にはピーク時の約120分の1にまで低下しました。現在では滋賀県や漁業者によって稚貝の生産や漁場への放流活動などの積極的な保護活動が実施されています。シーズンとなる12月~4月にかけては県内の小売店などで購入することができます。

マシジミ

マシジミは直径20~30ミリ程度の黒褐色のシジミです。ヤマトシジミと比べて大振りではありますが、薄味でダシも取れないといわれています。かつては水田周辺の小川などに生息していましたが、水田の肥料が化学肥料へ変わったことや農薬の大量使用などによって個体数が激減しました。近年では外来種のタイワンシジミの登場によって、さらに生息域を追われており、広島県などの一部の都道府県では絶滅状態に近い状態となっています。2016年には諏訪湖でマシジミ回復に向けての放流実験が実施されており、漁場復活に向けての取り組みが進められています。

まとめ

日本に生息するシジミにはヤマトシジミ、セタシジミ、マシジミの三種類があります。日本のシジミ漁獲量は99パーセント以上がヤマトシジミであり、近年では食品だけでなく、健康食品の成分としても需要があります。シジミには肝機能を高める必須アミノ酸がバランスよく配合されており、幹細胞を回復する効果があります。カルシウムや鉄分なども豊富に含んでいるのでぜひ、積極的に取るようにしてみてください。

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